”mame” 17SPRINGSUMMER の LOOK が遂に公開になりましたね。
早速、たくさんのお問い合わせを頂いております!
mameの公式ページで全てのLOOKがご覧いただけますよ。
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そして、デザイナーさんが毎シーズンリリースしているテーマに付随した文章。
まるで短編小説のような素敵なプレスリリースを、今回は是非、皆様に読んで頂きたくって、長くなりますが、全文章ご紹介しますね。
mame のお洋服の背景を是非知って頂けたらと思います♡
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今季のテーマは ” TIMELESS"
ページを開くとそれがいつの時代であろうと私の時間になる瞬間がとても好きだ。
今シーズンのテーマである 「TIMELESS」は朝吹真理子さんの掲載中の小説からとったものだ。彼女と同い年の私は小説の端々から自分の懐かしい記憶、例えば使い捨てカメラの、「そこらじゅうでジージー樹脂製の歯車の音がする。」とか、そういった一節から日常の些細な記憶と今を重ねることがある。
遺品と向き合うことで今を撮る石内都さんの フリンダカーロの写真たちも同じであった。大切に着られたドレス、靴、化粧品から感じたのは、彼女の強い生涯だけでなく、ただの女であったことを思わせる何かだった。
今回は二人の強い女性からインスピレーションをもらった。
私の日々の作業はそういった記憶の編集や整理だったりして、古い生地や技術に出会った時に記憶の匂いを感じると、心を打たれ、そしてそれをどうやって今の自分の纏いたいものに昇華させるのかと試行錯誤する。
いわば日記を整理する様に。
このコレクションを作っている最中、古く美しい生地やレースのアーカイブを見てきた。それは日本から遠く離れた場所でもあったし、雪深い場所でもあった。それらは懐かしく、繊細で儚く美しいものだった。誰かのために作られた美しい生地たちは、自分のクローゼットに入っていたら、明日着たいなと思えるようなものだった。
日本に帰ると事務所の窓の外が一面の桜の海だった。こんなにゆっくり柄を描くのは久しぶりだなぁと思いながら淡いピンク色から枯れてゆく濁ったピンク色まで、描いた。
異国で見た絣のような生地が私にとっての桜の生地へと変わっていった。
自分の中では、くだらない記憶も日常的な出来事も、小説の一節や写真のディティール、古い生地と最先端の技術、その全部が混ぜこぜになっていて、レイヤーになっていて、それが私の日常だし、
私にとっての TIMELESSなのだ。
フリーダが最期に遺した美しい服たちのように、大切に作ったこの服を残したい。誰かにとってもそうであったらなお嬉しいなぁと思う。そして、フリーダが今生きていたら着て欲しいし、小説の中のうみちゃんもきっと着てくれると思う。そんな気持ちで作った私の TIMELESS な服たちだ。
時代はいつでもいいんだ。
けれど私はきっと死ぬ前にこのドレスを見たら、一面桜の海だった春の日を思い出すだろう。
mame Kurogouchi
ページを開くとそれがいつの時代であろうと私の時間になる瞬間がとても好きだ。
今シーズンのテーマである 「TIMELESS」は朝吹真理子さんの掲載中の小説からとったものだ。彼女と同い年の私は小説の端々から自分の懐かしい記憶、例えば使い捨てカメラの、「そこらじゅうでジージー樹脂製の歯車の音がする。」とか、そういった一節から日常の些細な記憶と今を重ねることがある。
遺品と向き合うことで今を撮る石内都さんの フリンダカーロの写真たちも同じであった。大切に着られたドレス、靴、化粧品から感じたのは、彼女の強い生涯だけでなく、ただの女であったことを思わせる何かだった。
今回は二人の強い女性からインスピレーションをもらった。
私の日々の作業はそういった記憶の編集や整理だったりして、古い生地や技術に出会った時に記憶の匂いを感じると、心を打たれ、そしてそれをどうやって今の自分の纏いたいものに昇華させるのかと試行錯誤する。
いわば日記を整理する様に。
このコレクションを作っている最中、古く美しい生地やレースのアーカイブを見てきた。それは日本から遠く離れた場所でもあったし、雪深い場所でもあった。それらは懐かしく、繊細で儚く美しいものだった。誰かのために作られた美しい生地たちは、自分のクローゼットに入っていたら、明日着たいなと思えるようなものだった。
日本に帰ると事務所の窓の外が一面の桜の海だった。こんなにゆっくり柄を描くのは久しぶりだなぁと思いながら淡いピンク色から枯れてゆく濁ったピンク色まで、描いた。
異国で見た絣のような生地が私にとっての桜の生地へと変わっていった。
自分の中では、くだらない記憶も日常的な出来事も、小説の一節や写真のディティール、古い生地と最先端の技術、その全部が混ぜこぜになっていて、レイヤーになっていて、それが私の日常だし、
私にとっての TIMELESSなのだ。
フリーダが最期に遺した美しい服たちのように、大切に作ったこの服を残したい。誰かにとってもそうであったらなお嬉しいなぁと思う。そして、フリーダが今生きていたら着て欲しいし、小説の中のうみちゃんもきっと着てくれると思う。そんな気持ちで作った私の TIMELESS な服たちだ。
時代はいつでもいいんだ。
けれど私はきっと死ぬ前にこのドレスを見たら、一面桜の海だった春の日を思い出すだろう。
mame Kurogouchi
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朝吹真理子さんの小説、石内都さんの フリンダカーロの遺品の写真、二人の強い女性の生み出した物からインスピレーションを得たコレクション。黒河内真衣子氏が手がける TIMELESS な洋服たち、是非ご覧ください。
今季はピンクやパープルといった春らしい色使いが目を引くコレクションです。
春が待ちどおしいですね。
店頭にご来店いただきましたら、展示会でのサンプルのお写真などもご覧いただけます。細かなデザインやサイズ感のご相談も承っております。
ぜひ、この週末にお立ち寄りください。
Chie
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